安倍•トランプ狂騒曲。打算と思惑の皇室利用のおもてなし外交!

● トランプ大統領の打算

5月25日アメリカ合衆国トランプ大統領が令和時代初の国賓として来日した。経済関係者との会合、安倍晋三総理とのゴルフ、両国国技館での大相撲夏場所観戦、天皇•皇后との会見、安倍との首脳会談、拉致被害者の家族との面会、海上自衛隊横須賀基地視察……、等を精力的にこなして28日帰国の途に就いた。

最初は日本訪問や天皇陛下との会見にも乗り気でなかったというトランプ。そして、逆に今の時期に是が非でも来日してもらいたかった安倍。この4日間を振り返りながら両者の打算と思惑を探ってみる。

もともと、今回の訪日に気が乗らなかったトランプ大統領。天皇、皇后との会見にもさほど興味は惹かれなかったが、令和に改元後初めて国賓として招かれて、外国の要人として初めて新しい天皇陛下と会見する事がいかに名誉な事かをこんこんと説かれ、自尊心をくすぐられての来日になったという。

もちろん、それだけではない。終わりの見えない米中貿易摩擦が続く中、特に不利を受けている農家から不満が渦巻いている。その上、自らTPP(環太平洋経済連携協定)から離脱したトランプ政権は自動車と共に、牛肉や農産物の関税引き下げ•撤廃を求めている。

日本としてはTPP加盟国の手前、簡単に譲歩する訳にはいかない。しかし、大統領選挙を来年に控えるトランプは農業票獲得のためには成果を挙げなければならず、厚遇を受けたからといって手を緩めるつもりはない。

農産物の関税を引き下げて輸出を増やして再選に欠かせない農業州の指示拡大につなげたい。結局、「夏の参議院選挙よりも後にしたい」という日米貿易交渉の大枠決着を先延ばしにしたい日本に配慮して早期の妥結は求めなかったが、これは日本に貸しを作った格好になり、参議院選挙後に大幅な譲歩を引き出す算段であろう。

● 安倍総理の思惑

安倍総理がこの時期にトランプ大統領を国賓として招いた理由は簡単。令和改元による10連休と代替わり行事でメディアへの露出が増え、不人気だった政権が思ったより世論調査で支持率を上げたものだから、令和ブームが去らない内に参議院選挙を行いたいという、この一点であろう。

もちろん、トランプの訪日は更に以前から予定はしていたが、渋りがちなトランプの自尊心をくすぐりながら、あの手この手の歓待を持ち掛けてきた。

この男は政策、国民生活云々よりただ己の地位を保つ事と、そのためには何が一番効果的かという事しか考えていない。今回もトランプとの首脳会談でアメリカ側が貿易交渉を持ち出さないように事前に根回しをして、参議院選挙前に発表しないようにしている。

しかし、それがトランプに貸しを作った事になり、今後の貿易交渉は更に厳しいものになるが、安倍は参議院選挙後に日本が不利になろうが、そんな事は気にも止めていない。

来年の大統領選挙に結果が欲しいトランプがこれから更に攻勢を強めるのは分かっている。いくら安倍がこれまでの両者の蜜月関係を訴えても、日本側の「農産物についてはTPPと同水準の関税撤廃•引き下げが限度」という主張には耳も貸さないだろう。「TPPは私とは全く関係ない。アメリカはTPPに縛られない」と、譲歩しない姿勢を鮮明にしている。

トランプ大統領が「アメリカファースト」なら、安倍総理は「自分ファースト」。この自己中心的な大国の指導者が政策や国民生活よりも、己の地位や選挙第一という考えの持ち主では、最も浮かばれないのは我々国民であろう。

 

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