止まらない国家権力の横暴!捜査照会で生活保護情報を日常的に収集!

● 半強制的な個人情報収集

検察や警察は、【捜査関係事項照会書】によって自治体や企業の個人情報を収集しているが、この手法で各自治体の生活保護行政の現場に頻繁に照会を行っている。生活保護に関する情報は高度なプライバシーが多く、取り扱いには慎重な姿勢が求められるが、共同通信が各自治体に行ったアンケート結果では無条件で回答している自治体も少なくないという。

「一度に50人分の照会が届いた」関東地方のあるケースワーカーによると、警察からの照会は日常茶飯事で地元の刑事部門だけでなく、公安部門や他県の警察からの照会もあるという。特定の個人名を挙げて受給の有無や経過、受給方法の他に、生活状況を詳しく記した【ケース記録】まで要求する事もあるという。

厚生労働省は、自治体職員向けの手引【生活保護手帳別冊問答集】で『照会の趣旨、必要性を十分検討して公益上の利益と本人の不利益を比べ、開示する場合も必要な範囲内で回答する』と定めている。これを踏まえ、前述したケースワーカーが一部の回答を拒んだところ、「そんなことを言うのはおたくだけだ」とすごまれたという。まるで暴力団と変わらない。

● 真に必要な情報か疑わしい

強権力を笠に着る警察も警察だが、それを安易に受け入れる自治体にも問題がある。生活保護行政の現場は不正受給対策や人員削減で多忙を極めているため、警察からの照会に安易に照会された全部の項目を回答したり、どのような犯罪の嫌疑で必要なのか確認もしないで情報提供をするケースが多いという。

 

また、近年生活保護行政の現場には不正受給対策や受給者の職員への暴力防止を理由に警察関係者の配置が増えている。天下りだけでも問題なのに、「照会には警察OBが対応してスムーズに回答出来ている。照会内容の妥当性を議論する事はない」と、全く問題意識が無い。

「受給者の情報は高度なプライバシーが多い。捜査当局は犯罪の具体的な嫌疑もなく、照会する事は許されない。行政側も不正受給の疑いがある場合にしか受給者の情報を提供してはならない」と、識者は警鐘を鳴らす。そもそも、不正受給云々は行政側が対策し調査して対応し、悪質性があった場合に捜査当局に委ねるものではないのか。多忙なはずの警察が率先して不正受給のために日常茶飯事に生活保護情報を求める理由が無い。

● ルール無き捜査照会

そもそも、警察の違法な個人情報収集は生活保護情報だけでは無い。以前国会でも取り上げられたが、本来裁判所の令状が必要なの会員の個人情報を【捜査関係事項照会書】で収集していた。警察庁は渋々認めて収集した情報について「紛失等がないように組織的に管理し、必要が無くなれば確実に廃棄する」と、釈明したがその確証は無い。

また、【捜査関係事項照会書】によって捜査当局は防犯カメラの映像や交通機関の自動改札記録、病院のカルテ情報まで収集している。いつ、どこで、何をしていたかというプライベートな情報を内部手続きに過ぎない照会方法で恣意的に行い、取得目的やその必要性についての外部チェックもなく、その後の情報の廃棄の検証も出来ていない。

憲法によって保障されている〖通信の秘密〗に関わる携帯電話の通信履歴等の取得は裁判所の令状が必要。その反面、本人の同意なく個人情報を第三者に提供する事を禁じている【個人情報保護法】も警察等の照会を例外としているため、多くの企業は任意に提供している。そもそも、この例外が矛盾している。たかが犯罪捜査のために、全国民の個人情報を捜査当局の恣意に任せるいわれは無い。【個人情報保護法】を改正するなどして我々はもっとプライバシー保護に関心を持つべきだ。

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